SAYAKA KAJITA GANZ
プラスティック廃品から生み出した動物たちを描く見事なアート。本来、無機質である素材をもとにしながらも、今にも動きだしそうな有機的なオブジェクトを生み出す梶田さやかの作品は斬新かつユニーク。そして、物体に新しい生命を吹き込むかのように、彼女の生物へ対しての深い愛情と優しさがおおいに感じられる秀作ばかりだ。
[SOPHISTRY] あなた自身についてまずは簡単な自己紹介をお願いします。
[梶田さやか] 神奈川県横浜市生まれ。父の仕事の関係で小学3年からブラジルに4年半駐在、中一で帰国。高2から、香港に1年半駐在し、高校卒業後渡米。2000年インディアナ大学美術学部版画課終了。2008年ボーリンググリーン州立大学美術修士課程修了。現在インディアナ州フォートウェイン市在住。
[SOPHISTRY] あなたの作品について教えてください。
[梶田さやか] セカンドハンドショップで集めたプラスチックの廃品をパズルのように組み立てて動物の姿を描いています。大きなものは中にワイヤーの骨組みを入れて、その周りに廃品を結びつけて形にしていきます。印象派の絵画のように、遠くから見ると全体像が、近くで見るとその中にある色々な個体が見えます。プラスチックは色分けして使うので作品の色は殆ど材料の色そのままです。遠くからみると1色に統一されて見えることもありますが、近くで見ると一つ一つ微妙に色が違っています。
[SOPHISTRY] あなたの作品のインスピレーションはどこから生まれてくるのですか?
[梶田さやか] 子供の頃からパズルが大好きで、組み立てる作業が楽しくてしかたがないんです。そして、引っ越しに転校を繰り返して来たためか、受け入れられたいという気持ちが人一倍強く、捨てられたものを見るととても可哀想になります。廃材仲間を捜してまとめて1つの作品にするととてもすっきりして、わくわくしてきます。もしこれらの廃品に精霊がやどっていたなら、生き物の形にしてエネルギーを解き放ってあげたい。
[SOPHISTRY] あなたが今最も興味を持っていることを教えてください。
[梶田さやか] 大学の美術(デッサン、デザイン)の講師をしているので美術教育、得に基礎教育に興味があります。アメリカと日本では美術教育に対する姿勢が全然違うので面白いです。日本は技術重視、アメリカは自己表現重視といった感じでしょうか。
[SOPHISTRY] あなたのクリーエーターとしての今後のビジョンを教えてください。
[梶田さやか] 屋外に展示できるようなスケールの作品を作ってみたいです。プラスチックは紫外線に弱いので難しいですが、もっと他に使える廃品素材を探して作品の幅を広げて行きたい。そして、色々な町や地域で住民の方達から集めた廃品を使ったオブジェの参加型共同制作イベントを企画したいです。
[SOPHISTRY] どのような作業環境で作品を作られているのですか。
[梶田さやか] 家の地下室がアトリエになっていて、そこにプラスチックの廃品を色分けして箱20個程に分けて保管しています。骨組みはガレージ又は大学の設備を使って溶接した後プラスチックグッズを組み立てる作業も地下室でしています。地下室と言っても半地下なので窓もあるし、広々しているのでじめじめ暗いイメージではありません。ただ、天井が鉄板むき出しの茶色なのでもう少し照明を明るくしたいと思うこともあります。
[SOPHISTRY] これまでに影響を受けたものや人について教えてください。
[梶田さやか] これは沢山ありすぎて難しい!私は人間は半分先天的、半分後天的なものでできていると思っています。だから私の半分が今まで触れて来た人達、住んで来た場所、食べたもの、学んだこと、読んだ本、見た景色、等の集合体ということで、きっとそれも私が様々な品物を沢山繋ぎ合わせて生き物の作品にする理由の一つなんだと思います。その中で一番大きく影響を受けたものや人をリストアップしてみます。
パズル、知恵の輪 − はめる、外す、組み立てる喜びを教えてくれた両親/親類 − 自分の選んだ道を進めるように育ててくれた夫 − 彼もアーティストなのでお互い刺激し合えるブラジル − 自分の知っている常識や価値観と違う世界をみせてくれたアメリカ − ありのままの私を受け入れてくれた
どれが私の作品に直接影響したとは言えませんが、全て私の人間としての価値観や考え方、感じ方に影響し、間接的にそれが私の作品にも反映されていると思います。
[SOPHISTRY] あなたが今後取り組まれる予定のプロジェクトなどがあれば教えてください。
[梶田さやか] ”Ambush” フォートウェイン美術館教育ウィング常設オブジェ 3月完成予定
“RE-Surgence” Lucas County Multipurpose Arena 常設オブジェ(共同制作)8月完成予定
[SOPHISTRY] その他、何かメッセージなどがあれば教えてください。
[梶田さやか] 義務感や罪悪感によびかけてリサイクルを促すのではなく、廃品の新しい可能性をゲーム感覚で楽しみたいです。
All images are copyright reserved by: [梶田さやか]
プラスティック廃品から生み出した動物たちを描く見事なアート。本来、無機質である素材をもとにしながらも、今にも動きだしそうな…
► Category: ARTIST
► Breadcrumb: ブログ > FEATURED CREATOR > ARTIST > SAYAKA KAJITA GANZ
Trackback URL
Similar Posts
-
KAHORI MAKI彼女の描くイラストにより生み出された圧倒的までの空間演出はきっと誰の目をも奪うことだろう。それは作家本人が語るように、一つのアートピースを制作するというよりも…
-
MASAKI HOSHINO震えるほど素晴らしいデザインとフラッシュで鮮烈な印象を持つサイト「HYBRIDWORKS」は、すべて今回紹介する星野正樹氏の…
-
GAKU IMAI力強い太いラインと鮮やかな色彩が見事に調和したイラストレーションが、ポップで華やかなイメージを伝えてくれる…
-
The world of TOYCAMERAトイカメラは一般的に安値で入手ができるレンズ一体型のカメラ。低価格なことから多くはボディ全体(ものによってもレンズも)がプラスティックで組み立てられた…
-
JOSÉ LUIS ELIZALDE多彩な表現力でユニークな作品を作り出しているデザイナーJOSÉ LUIS ELIZALDE。彼の作品の特長は、マルチメディアの…















